子どもたちへの授業の感想文から

先週実施した小学校での授業の感想文が送られてきて、約100名分、すべてに目を通しました。

「説明がわかりやすかった」というお褒めの言葉が多くそれだけでも嬉しかったのですが、

「今日の授業の内容を親や祖父母に伝えて禁煙を応援する」という感想も散見され、改めてやりがいを感じます。

授業の副次的効果

小学校での授業は、直接的には以下のねらいがあります。

  1. 子どもたちが出来心や同調圧力で喫煙しないようにする
  2. 子どもたちが20歳を過ぎても、喫煙しないようにする
  3. 受動喫煙の有害性を認識し、避けられるようにする

しかしながら、「感想文」を宿題とし、家で家族の方と話しながら感想文を書いてもらうことによって、以下の効果も期待しています。

  • 家族に子どもの口から授業で学んだタバコの話をしてもらい、家族も啓発する
  • 喫煙する家族に対し、子どもから禁煙を求めてもらう

ファイザーの調査では、「子ども(娘)から禁煙を勧められたら禁煙に挑戦したいと思う父親」は49.7%とおよそ半数にのぼることが報告されています。

授業ではこの効果まで狙って、喫煙する家族への働きかけ方までお話ししています。

感想は多種多様

約100名分の子どもたちの感想を読んでみると、「刺さった内容」は、本当に多種多様です。

何が子どもたちに刺さり、タバコの問題を真剣に考えるようになるのかは十人十色であることがわかります。

寿命がどれだけ短くなるのか、加熱式タバコの話、オリンピックパラリンピックとの関係、受動喫煙の有害性、タバコ利権の話、真っ黒な肺の写真・動画、スポーツへの影響、学習能力への影響、シックスティーンプロジェクト、環境問題、貧困国における児童労働・・・などなど。

単純に「体に悪い」だけではなく、多様な視点から切り込んでいったほうが、より多くの子どもたちに刺さるように思います。

「タバコが体に悪い」くらいのことは小学生は百も承知なので、筆者は「どの程度悪いのか」「タバコを取り巻く社会構造」など雑学的なびっくり話を中心にするように努めています。

地域と結びつける

今回、最も反響が大きかったのは、地域におけるタバコ対策の取り組みについてでした。

筆者が今回の授業で工夫した点で、地域におけるタバコ対策の取り組み状況(日本で最もタバコ対策が進んでいること)や、地場産業とタバコの雑学クイズなどを授業に盛り込みました。

地域のことを織り交ぜると、自分ごととして認識しやすく、より関心を持ってもらえるものだと思いました。

多くの児童から「自分の住んでいる地域を誇りに思う」との感想が寄せられました。

残念ながら

ギャグは滑りやすい。