※2021/6/10更新

禁煙やタバコ対策に関する講演依頼を受けた場合に、トラブル防止のために気を付けるべきことを述べます。

また、講演を依頼する際の参考にもしていただければと思います。

筆者への講演依頼はこちらを参照してください。

必ず確認しておくこと

講演内容の検討や、トラブル防止のために、講演依頼を受諾したら以下を確認しておくとスムーズです。

【1】現地講演・オンライン共通

  1. イベントの目的
  2. 講演依頼の目的(特になぜ自分への依頼なのか)
  3. 希望する講演内容
  4. 講演の受講対象者の属性(職業、年齢層等)
  5. 講演の受講対象者の想定人数
  6. 同一イベントにおける他演者の有無
    • 苦手な人、仲の悪い人、タバコ産業関係者がいる場合があります。
    • 持ち時間を守らない人(禁煙化推進関係では時間を守らないことで悪名高い人が何人かいます・・・)が自分より前に講演する場合は、順番の調整をするか断るのが無難です。
      • 筆者は、前の演者が30分オーバーしたために、自分の講演を45分から15分へ削らされたことがあります
  7. 講演の持ち時間(講師紹介や質疑応答等を除く純粋な持ち時間)
    • 講演時間は講師紹介や質疑応答を含んでいることが多く、純粋な持ち時間は依頼された講演時間と必ずしもイコールではありません。
    • 実は純粋な持ち時間は依頼された時間より20分も短かった!ということもありますので、必ず確認しましょう。
  8. 講演概要、写真、プロフィールの提供要否、【要の場合】何をいつまでにご提供すればよいか
  9. 配布資料が要の場合の締め切り
  10. 謝金等の予算
    • お金の問題はトラブルになりますので必ず確認しましょう。
  11. 当日の緊急連絡先

 

【2】現地講演の場合

  1. 講演の場所、住所
    • 似たような施設名が複数あることがあります。必ず住所まで確認しましょう。
  2. 何時何分までに会場入りすればよいか
    • 機材のテストや打ち合わせ、責任者等への挨拶などで早めに来ることを求められることがあります。
  3. プロジェクター、スクリーン、延長コード、スピーカーのご用意の可否
    • 「プロジェクターがない」なんてことのないように、必ず事前に確認しましょう
    • 延長コードの用意が無いこともあります。
  4. (PCを持って行かない場合)OSとパワーポイントのバージョン、講演データの受け渡し方
  5.  旅費の有無等
    • 旅費はトラブルになりますので必ず確認しましょう。
    • 遠方なのに実は旅費も含めて手弁当だった!ということもあります。
    • 遠方なのに宿泊が考慮されていない場合もあります
    • 日帰りを前提とした旅費の場合、終電・終バス等を考慮しタクシー代がでるかどうかも確認が必要です。
  6. マイナンバーの提示要否
    • 講演料が源泉徴収される場合には必要になります。
    • 事前に連絡なく当日突然求められることがありますので、事前に確認しておきましょう。
    • マイナンバーカードを作って常に携帯しておくのが無難です。
  7. ドレスコード
  8. 鉄道最寄駅からの送迎の可否
    • 講演前に体力を消耗すると講演に支障が出る場合があるため、確認しましょう。
      • 筆者は駅から30分の距離を真夏の炎天下の中、歩いたことがあります
  9. 駐車場用意の可否
    • 近場で車で行ける場所の場合は、確認しておくとよいです
  10.  イベント後の懇親会・交流会等の有無、時間帯
    • 終電に間に合うか
    • 完全禁煙のお店か
    • 会費はいくらか
    • アレルギーや苦手な食べ物が主ではないか

 

【3】オンライン講演の場合

  1. どのオンラインツールを用いるか。また、どのプランを用いるか
    •  無料の場合、一定時間で強制終了することがあります(過去1回経験あり)
  2. 接続先URL
    • 参加者向けの案内に目が行ってしまい、肝心の講師に案内が無いというリスクもあります
  3. 接続テストやリハーサルはあるか。ある場合、それはいつ行うか。
  4. 当日は何時何分までに接続すればよいか
  5. 顔出しは必要か。顔出しが必要な場合、ドレスコードやバーチャル背景の指定はあるか。
  6. Zoomで参加者にアンケートを実施したい場合、アンケートの実施・設定は可能か
  7. Zoomでブレイクアウトルームを使用したい場合、ブレイクアウトルームの使用や、分け方の指定は可能か

 

トラブルにならないように注意すること

【1】現地講演・オンライン共通

  1.  自身が医療従事者でない場合は、一般向けのタバコの有害性に関する啓発は極力避けたほうが良い
    • 「何を言ったか」ではなく「誰が言ったか」を重視する人も多いため、「医療関係者でもないくせに」と思われることがあります
    • どうしてもやるのであれば、論文等の引用元をしっかり明記し、主観的な発言は一切避けること
    • 逆に、医療従事者でない者が行うメリットとして、「わかりやすさ」があります(自分が理解している範囲で話をするため)
  2. 自身が医療従事者でない場合は、特に、喫煙者を主に対象とした「禁煙教室」のような講演は避けるべき
    • このような場には喫煙者は嫌々参加していることが多く、講師に対しては穿った見方をしてくるため、「なぜ医療従事者でもない奴に」と感情的になられ、質疑応答の場が荒れたりアンケートをぼろくそに書かれる可能性があります
  3.  配布資料は、全世界に勝手に公開されても良いと判断している内容にとどめたほうがよい
    • 参加者にSNSやホームページで配布資料をアップされる可能性があります
    • 筆者は、自己紹介を含めた配布資料をすべて、無断でインターネットで参加者により公開されたことがあります
    • オンライン講演の場合は、電子ファイルで配布資料が配信されるため、より拡散されやすくなります
  4. 配布資料は、サマリに留めるのが望ましい
    • スライドと同じ内容だと資料ばかり見てしまい、話をきいてくれなくなります
  5. タバコ産業の社員やタバコ屋等、タバコ産業・販売関係者の参加は極力お断りするようお願いしておくこと
  6. 主催者や受講者による講演中の動画撮影、動画配信、音声録音(オンラインの場合はスクリーンショット等)はお断りしておくこと
    • 全世界に勝手に公開されても良いと判断している内容であっても、悪意のある切り取り方をしたり、わずかな言葉尻を捕らえたりして炎上させようとする者がいます
    • タバコ対策には、「敵がいる」という前提で臨む必要があります
    • オンラインの場合は、特に参加へのハードルが低いため、悪意のある者による誹謗中傷の可能性が高くなります
  7. 撮影した写真を公開する場合や、講演に関する記事を会報やWeb等で掲載する場合、事前に内容を必ず確認させてもらうようにすること
    • 間違いだらけのプロフィールや講演内容を医療関係団体の会報誌で掲載されたことがあります・・・
    • 講演会のチラシで、掲載してほしくないような個人情報が掲載されることがあります
  8. 講師・依頼者双方の責に依らずに講演会が催せなくなった場合の危険負担については、明確に取り決めておくこと
    • 地震、台風などの自然災害や、電車の運航停止など
  9. 依頼者が反社会的勢力(暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人等。つまり暴力団、ヤクザ等)に関わっていないことを確認しておき、万が一かかわりがある場合には依頼者の負担で講演をキャンセルとする取り決めをしておくこと
    • 反社会的勢力とかかわることは絶対にあってはなりません
  10. 連絡手段を取り決めておくこと
    • 日中は本業で電話に出られない場合、日中に電話をかけてこないようにしておく必要があります
    • メールを送ってもいつまでも返事が来ない場合に備えて、コミュニケーションルールとして、「3営業日以外に返信」としておくと確実です。

 

【2】現地講演の場合

  1. 旅費の負担をお願いする
    • 遠方の場合は、旅費の負担がどちらなのか、あるいは謝金に含まれているのか確認する必要があります。
    • 謝金に含まれている場合は、交通費と宿泊費により赤字になる場合があります
  2. プロジェクターや延長コード、音響設備などの機材が必要であれば、必ず準備してもらうこと
    • 直前にも念入りに確認しましょう
    • 事前に伝えたにもかかわらず、会場に着いてみたら、無くてあんぐりしたことがあります
  3.  当日早めに到着し、スライドの投影テストなどをさせてもらうこと
    • 学校での講演などの場合、プロジェクターのセッティングの仕方が分からない教員が迎え入れてくれることがあり、自分で全部セットしなければならない場合があります
  4. PCはなるべく持参とし、スライドデータは依頼者へ渡さないほうが良い
    • 依頼者に、スライドの内容がパクられることがあります。(筆者はパクられた経験あり)
    • スライドショー形式のファイル(.ppsx)も、所定の操作でpptx形式で編集ができてしまいます。
  5.  配布資料は、「依頼者が印刷すること」と明確に取り決めておくこと
    • 講師がすべて準備すると認識している依頼者もいます
  6. 講演会終了後の懇親会が禁煙でない店ということは多々あるため、完全禁煙でなければ参加できない旨を強調しておくこと

 

【3】オンライン講演の場合

  1. 接続や動画・音声、ブレイクアウトルーム等のテストなどをさせてもらうこと
    • 依頼者がホストとして上手に操作できない場合があります
  2. 参加者の強制ミュート、画面共有禁止、その他設定を確実に依頼者に依頼すること
  3. 悪意のある者に拡散されやすいため内容は以下に特に気をつける
    1. 著作権(画像や動画の転載など)
    2. 喫煙者やタバコ販売業者等をバカにするような発言
    3. その他性差別、職業差別などの差別的発言
  4. 動画の共有はPCへの負荷が非常に高いので、講演中にフリーズしないように注意しておくこと
    1. 事前に再起動しておく
    2. 他のアプリはクローズしておく
  5. 自宅でオンライン講演を行う場合、以下に気を付ける
    1. 他の家族のネットワークの使用(オンライン授業や動画視聴)
    2. 電子レンジ使用(無線LANで2.4GHz帯使用の場合、電磁波が干渉して途切れることがある)
    3. USB3.0の使用(USB3.0は2.5Ghz帯使用のため、2.4GHzのワイヤレス機器の近くで使用していると電波が干渉し不安定になります。特に中華製など安物のUSB3.0機器に注意)
    4. 家族に講演中は部屋に入らないよう、部屋の近くで掃除機を使用しないよう、言い含めておくこと
  6. 質疑応答はチャットに入力いただくように取り決めておくと、自身で有用な質問をピックアップして回答しやすい
    • 禁煙の講演や学会は、質疑応答に以下の傾向あり
      1. タバコ産業や喫煙者等による難癖
      2. 持論の演説や、自分の受動喫煙被害を延々と語る
      3. 化学物質過敏症や原発問題など別の社会問題に関する言及
  7. 依頼者から参加者へ講演の満足度アンケート等をとってもらえるとよい
    • オンライン講演だと、参加者の反応が全く分からないため