禁煙飲食店MAPの作成は、禁煙化推進活動の初歩として非常におすすめです。

ただし、利点と課題をふまえて、無理のない範囲で作成・維持していく必要があります。

禁煙飲食店MAPの利点と課題

利点

自宅や勤務先の地域で禁煙飲食店MAPを作成することは、以下の利点があります。

  1. 禁煙飲食店を探したいときに、速やかに探し出せる
  2. 多くの人に共有し、禁煙飲食店の利用を促すことができる
  3. 楽しい（オリエンテーリングのようで）

課題

一方で、禁煙飲食店MAPには、以下の課題があります。

  1. 期待しているほど、協力者は現れない
    • ひとりで作ることを前提とすること。
  2. 協力者が現れたとしても、同じ基準で禁煙飲食店を登録してくれるか怪しい
    • 禁煙だが加熱式タバコOKの店を登録したり、席は禁煙だが店内に喫煙所がある店を登録したりなど・・・。
    • 協力者は誤った情報を登録してもペナルティはなく、また登録した情報を維持管理する責務もない
  3.  禁煙飲食店の登録よりも、メンテナンスが大変、困難
    • 飲食店は5年で8割がつぶれます。
    • 一度登録した飲食店の状況を適時に把握することは困難。また、更新していくのも困難。
    • 過去にたくさんの禁煙飲食店の登録サイトができては、維持管理が困難になり陳腐化していった。
  4.  タバコ産業の標的になる可能性がある
    • 禁煙のはずが、タバコ産業の働きかけにより喫煙可/加熱式タバコ可になっていることがあり、登録情報を信用した閲覧者から責められる可能性がある

課題への対応

上記の課題等を踏まえ、禁煙飲食店MAPは以下のとおり作成すると良いです。

  1. 自宅もしくは勤務先周辺の地域に限定して作成する
    • どんなに広くても「市」レベル、政令指定都市や中核市であれば「区」レベルで作成する
    • それ以上広い地域は無理。全国レベルのものは作らないこと。
  2. 協力者を募る場合、食べログ等のサイト情報をうのみにせず実地確認を前提とし、登録フォームに以下の選択肢を設け、確実に確認がなされるようにするとともに、誤った内容については識別できるようにする
    • 店内完全禁煙（加熱式タバコも不可）←これを登録
    • 店内完全禁煙（加熱式タバコも不可）←登録不可
    • 店内完全禁煙（喫煙所/喫煙室あり）←登録不可
  3. 協力者からの登録依頼があった場合は、自身も実地、または電話で禁煙であるか確認する
    • 電話で禁煙であるかどうかの確認は、「禁煙ですか」と尋ねるのではなく「タバコ吸えますか」と聞くほうが確実。
      • 「禁煙ですか」と聞くと、店内に喫煙所があっても「禁煙です」と答えることがあるため
  4. 登録条件としては、調布市受動喫煙ゼロの店事業の登録要件が最も良い。厳しいように見えるが、2020年以降にこの条件が活きてくる
  5. もし行政と協働している場合は、行政と組んで禁煙飲食店MAPを作ると、以下の利点がある
    1. 行政が禁煙飲食店と認定し、ステッカー等を交付すると、禁煙飲食店がタバコ産業からの干渉に耐えやすい
    2. 保健所で飲食店の閉店・事業形態等の変更を把握しているため、連動してメンテナンスできる
    3. 事業化すると目標を持つようになるので、禁煙飲食店が増えていく

GoogleMAPでの禁煙飲食店MAPの作り方

以下のサイトを参考にしてください。

また、実例として「調布あんしん禁煙店MAP」を参考にするとイメージが湧くと思います。

地域の禁煙店MAPを作成したら・・・

ぜひ教えてください！いずれ集めてリンク集を作りたいです。