地域で、新たに人や団体と繋がれたら、まず最初にやるべきことは勉強会です。
勉強会の開催が重要な理由
知識の前提が同じでなければ、禁煙化のための施策を一枚岩となって検討することができないためです。
すでにほとんどの人が「タバコは有害だ」という認識があるためこのステップを省略しがちですが、深いレベルでは、以下の点について必ずしも理解が一致しているとは限りません。
- 喫煙者もニコチン依存の被害者であり、救済しなければならない
- 分煙ではなく、完全禁煙でなければならない
- 加熱式タバコも有害であり、受動喫煙も生じる
- 子どもたちは、映画・テレビ・漫画等の喫煙シーンに悪影響を受ける
- 喫煙可の飲食店を利用することは、飲食店の禁煙化を妨げる
- タバコ規制枠組み条約の詳しい内容、意義
これらの理解が一致していないと、禁煙化推進の施策を協業する際に意見が割れてしまうばかりか、「考えすぎ」「過激」というレッテルを貼られてしまいます。
これらの理解を一致するために、新たにつながった人や団体に対し、勉強会を企画していくことが非常に重要です。
筆者は、このように勉強会を企画してきたことによって、以下の成果を得ました。
- 駅前に喫煙所の建設が計画されていたが、白紙撤回となった
- 禁煙化推進に行政に予算がついた
- 行政内に横断的な禁煙化推進のための会議が設置された
- 市議会議員の認識が高まり、各施策への理解が得られやすくなった
また、団体で勉強会をすることによって、参加者の認識が向上し禁煙化推進の施策の検討にあたり喫煙者などが「反対」しにくくなります。
このようにして団体で認識が一致し、禁煙化推進の重要性を認識してもらえると、他の団体のキーパーソンを紹介してくれるようになることがあります。
以下の図のような好循環ができると、徐々に味方が増えていきます。
勉強会の開催方法
勉強会の開催は、以下2つのやり方があります。
このような勉強会の企画は無償行わなければ企画自体を誰からも賛成されないので、自身でやってみることにチャレンジしてみてください。
- 自分が講師を務める場合
別途述べている「講演の実施(一般向け、子ども向け防煙教育等)」を参照してください。 - 外部講師を呼ぶ場合
費用(少なくとも旅費交通費)がかかります。
近場で、禁煙化推進に熱心な人がいたら、その方のご助力をお願いするのも手です。
全国各地で、条件が合えば無償でやってくれる奇特な方もいらっしゃいます・・・。
また、「禁煙関連の外部講師を選ぶ際の注意事項」もご参照ください。