日本においてタバコ対策が進まないのは、タバコ利権が強固であり、またタバコ会社が御用マスコミや御用学者等に巧みな情報操作を行わせていることが原因の1つであることは、皆様もご存知のことと思います。
しかしながら、受動喫煙被害者やタバコ対策を必要だと考える人であっても「禁煙化のために本気で行動する人が少ない」ということがより大きな原因なのではないかと私は考えています。
たとえば、SNS(FacebookやTwitter)では、受動喫煙に対する批判や対策の必要性について毎日のように投稿がなされていますが、そこから行動に移す人は多くなく、SNSがガス抜きの場になっている印象を受けています。
SNSで受動喫煙被害について助けを求めても、「いいね」や「リツイート」、「他人事のようなアドバイス」はしても、決して誰も助けてはくれません。そのほか、「〇〇は禁煙であるべきだ」と評論的な内容が多く、「誰かにやってほしい」という他人任せな内容ばかりです。
さらには、「タバコ問題に関するSNSの投稿が啓発になる」との認識の方も多いですが、タバコ問題以外の領域で強い影響力を持つオピニオンリーダーでもない限り、イチ一般市民がタバコ問題を投稿したところで、ほとんど読まれていないか、「いつもの嫌煙家の愚痴」としか思われておらず、いわば狭い狭い身内同士で「いいね」をしあって慰めあっているにすぎない状態です。
また、禁煙関連の学会や禁煙推進団体なども、禁煙治療・支援には非常に力を入れており日本人の喫煙率を低下させることに大きな貢献をしてくださっていますが、「禁煙化」となると評論や批判ばかりで、講演会にいっても「あるべき論」に終始し「どうやって進めるのか」という方法論が語られることは殆どありません。
タバコの有害性や禁煙治療・支援について専門性を持つ医師や学者であっても、「禁煙化」という社会運動については決して専門性を持っているわけではなく、禁煙化の運動は数十年行われてきたとはいってもノウハウが蓄積・継承されていないのも実態だと思います。
残念ながら、禁煙化推進活動をすることで利益を得たり名誉や地位を維持しようとしたりする禁煙利権の存在も事実で、自らの立場を脅かそうとする実力者の足を引っ張り貶めるようなことも日常茶飯事な状況です。筆者自身も、成果を妬む禁煙関係の某学会の理事から地元市役所へ、筆者を誹謗中傷する匿名のメールが送られたことがありました。
しかしながら、いざ行動しようとしても、イチ一般市民は以下のハードルがあり、何をして良いのかわかりませんでした。
- お金が無い
- 貧乏暇なしで時間が無い(仕事、家庭等)
- 専門性が無い(タバコがもたらす影響に関する医学的知識、法的知識等)
- 地位・影響力が無い
- 一般市民がタバコの問題を訴えたところで「過激でエキセントリックで協調性のない嫌煙者」とレッテルを貼られてしまう
色々考えた結果、禁煙治療は専門性をもつ医療従事者にしかできませんが、喫煙できない無煙の環境を作っていくことならば、一般市民にもできるのでは、という結論を出しました。
このサイトは、2009年から様々な活動を通じて得た経験、うまくいったこと・うまくいかなかったことを多くの方々へ共有し、「行動」へつなげていただくことを目的として作成しました。
これまでの経験をインターネットで公開することは、ノウハウがタバコ事業者側にも伝わり、悪用されるリスクもあるため、何年も躊躇してきましたが、最近講演に屡々呼ばれるようになりニーズを実感しておりますので、思い切って公開することといたしました。きわどいものは、一部の方のみに公開するつもりです。
内容に共感いただき、支援くださる方は、禁煙化推進サポーター募集をご参照ください。